訪日外国人への接客に関する実態調査

インバウンド
日本でTOEIC® Programを実施・運営する国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)(所在地:東京都千代田区永田町、理事長:室伏貴之、http://www.iibc-global.org/)は、全国の接客業に携わり外国人の接客をすることがある20代以上の男女500名を対象に「訪日外国人への接客に関する実態調査」を実施しました。
日本政府観光局(JNTO)は2018年1月16日に、2017年の訪日外国人は前年比19.3%増の2,869万人という結果(推計値)を発表しました。接客・サービス業での外国人客への対応はどのようにしているか、訪日外国人を接客している担当者の実態を調査しました。
<調査サマリー>

  • 接客担当者の約3割が1カ月に10人以上の外国人を接客。用意している対応ツール1位は「ノートとペン」。
  • 外国人の接客で心がけていること1位は「英語(カタコト英語やジェスチャーを含む)でコミュニケーションをとること」。個人の臨機応変なコミュニケーション力に頼っていることが浮き彫りに。
  • 外国人の接客、英語は「カタコトレベル」「たどたどしいレベル」が約7割。大半がコミュニケーションに苦戦している様子。
  • 英語力習得に必要だと思うこと1位は「英語で話す場」!接客の現場で英語を話す環境にいながらも、話す場の必要性を意識しているという結果に。
  • 【番外編】英語接客あるある10選

<調査詳細>
 接客担当者の約3割が1カ月に10人以上の外国人を接客。用意している対応ツール1位は「ノートとペン」。

飲食店や小売店など、実際にお客さまとコミュニケーションを取る接客業の方に、「あなたは、1カ月にどのくらいの人数の外国人を接客していますか。(単一回答)」という質問をしたところ「10人以上」と回答した方が全体の約3割を占めることが分かりました。

 

現場での外国人応対の環境として「あなたの会社/お店で、外国人の接客のために何か用意していることはありますか。(複数回答可)」と質問したところ、「会社/お店で用意していることはない(49.6%)」が約半数に上りました。用意しているものとしては「定型文が書かれた資料(31.6%)」「外国人が見て分かりやすいイラストや写真(29.0%)」がほぼ同じ割合の回答でしたが、両方が用意されていると回答した方は全体の17.6%となりました。資料などのツール以外では、「外国人の接客に関する研修(12.6%)」のように従業員のスキルアップをはかるような環境を用意している職場がありました。

一方、「外国人を接客するために個人で用意していることはありますか。(複数回答可)」と質問したところ、「個人で用意していることはない(51.4%)」が半数を占め、用意している方の回答は「ノートとペン(29.0%)」「接客用の簡単な英語が書かれたメモ(24.6%)」「タブレット・スマートフォンに翻訳アプリを入れる(23.2%)」に分散されました。

 外国人の接客で心がけていること1位は「英語(カタコト英語やジェスチャーを含む)でコミュニケーションをとること」個人の臨機応変なコミュニケーション力に頼っていることが浮き彫りに。

 次に「あなたが、外国人の接客で行っていることをすべてお答えください。(複数回答可)」としたところ、「英語(カタコト英語やジェスチャーを含む)でコミュニケーションをとること」が67.2%でトップとなり、次いで「常に笑顔で接客する」が58.6%となりました。「ジェスチャーを交えた接客」が40.6%、「対象物やヒントにつながるものを指でさし、伝える」が39.4%と続きました。

また「外国人の接客の中で心がけていること」上位3位を質問したところ、「常に笑顔で接客する」を1位~3位に選択した方は500名中325名で、全体の65.0%の方が外国人の接客で心がけていることとして回答しました。
同時に、「あなたの心がけていることは、外国人の接客に役に立っていると思いますか。(単一回答)」との問いに「役に立っていると思う」と答えた人は88.1%となり、個人の臨機応変なコミュニケーション力でカバーしていることが浮き彫りとなりました。

 外国人の接客、「カタコトレベル」「たどたどしいレベル」が約7割。大半がコミュニケーションに苦戦している様子。

「外国人を接客しているときのあなたの英語力はどの程度かお答えください。(単一回答)」という質問に対しては、「カタコトレベル※2」「たどたどしいレベル※3」が合わせて73.0%となり、もてなす側はコミュニケーションに苦戦している様子がうかがえました。
「カタコトレベル」「たどたどしいレベル」と回答した方365名のうち「英語の検定試験(英検やTOEIC® Program、TOEFLなど)を受けたことがありますか。(単一回答)」の問いに「(検定試験を)受けたことがない」と回答した方は213名で58.3%でした。この数字は、先の質問で自身の英語力のレベルが、「会話レベル※4」「ネイティブレベル※5」であると回答した135名の中で「(検定試験を)受けたことがない」と回答した方(40名)の割合の29.6%より約2倍多い結果となりました。同時に、「カタコトレベル」「たどたどしいレベル」と回答した方のうち「どちらかといえば苦手」「苦手」を合わせた283名(77.5%)が英語に対して苦手意識を持っていることがうかがえました。

その上で、「あなたご自身が、外国人を接客する際に、今後必要だと思うことは何ですか。(複数回答可)」という質問をしたところ、「英語で話す場、機会」が60.2%、「英語での接客スキル習得」が57.4%との回答があり、現時点で英語での対応能力が足りていないことと、今後向上していく必要があるという意欲が表れる結果となりました。

 英語力習得に必要だと思うこと1位は「英語で話す場」!接客の現場で英語を話す環境にいながらも、話す場の必要性を意識しているという結果に。

「あなたが、英語で外国人の接客をする必要性がある場合、あなたの会社/お店に対する要望をお答えください。(複数回答可)」としたところ、1位は「英会話研修」で49.6%となり、次いで「単語帳や接客で必要最低限の英語の資料を配布する」「英語能力で給料が上がる制度」と続きました。

また「〇〇があれば、英語でコミュニケーションできるようになると思う。」に当てはまる言葉を選択いただいたところ(単一回答)、「英語で話す場」が1位で500名中247名(49.4%)と他の選択肢を大差で引き離し、「英語を勉強する時間(17.2%)」「英語能力でお給料が上がる制度(10.2%)」と続きました。この結果から、外国人の接客という英語で話す場に直面しているが、さらに話す場の必要性を意識していることが読み取れました。また英語習得の目標・モチベーションになる自身への見返りとして、人事評価・能力評価制度も期待されていることがうかがえました。
 
【番外編】英語接客あるある10

  1. こちらがたどたどしいながらも英語の接客を試みたところ、礼を尽くそうとしたのか、向こうもカタコトの日本語でお礼を言ってくれた(宮城県、30代女性)
  2. 正しく伝わっているか不安(埼玉県、30代女性)
  3. カタコトでも話が通じて、会話終了の際に相手が握手を求めてきた時はうれしい(神奈川県、50代男性)
  4. 相手の話を勘違いして、後で大変だった(愛知県、50代男性)
  5. 「意外に外国人のほうが細かいことを調べているので、私が彼らから教えてもらうことも多い。」(奈良県、60代女性)
  6. 「単語でしか会話ができなくて悔しかった」(東京都、20代女性)
  7. 「英語が話せるというだけで、外国の人は自分を必要としてくれる。また外国の人も言葉が通じることで安心できるから信頼関係ができる。」(三重県、20代女性)
  8. かたことでも伝える気持ちで接して、それが伝わったときにうれしい。」(新潟県、30代男性)
  9. お互いにきちんと伝えたいと強く思うので、日本語の打ち合わせより熱が入る。(兵庫県、30代女性)
  10. お客様が身振り手振りで探している品物がわかりお客様もとてもうれしそうにしてくれた。(北海道、40代女性)

パレスホテル東京 宿泊部 コンシェルジュ課 チーフコンシェルジュ
レ・クレドール ジャパン プレジデント住吉 真矢子  のコメント
今回の調査からも、訪日外国人の増加に伴い、英語での接客が必須となってきていることがわかります。現場から、「自分の言葉が正しいか不安」「伝わっているか不安」という声をよく聞きます。その不安を取り除くためにも、既に実践している方や企業もいらっしゃいますが、よく職場で使用する会話集を用意しておくとよいと思います。そして、勇気をもって話してみてください。
心をこめて接客すれば、通じるはずです。 “英語を話す場”があれば英語でコミュニケーションができるようになる、また、英会話の時間が必要と思っている方が多くいらっしゃいますが、接客の場が“英語を話す場”でもありますので、日ごろ勉強したことを話すようにしてみるとよいと思います。そのためにも、個人でのスキルアップを継続することも大切です。

<調査概要>
調査方法:インターネットによるアンケート調査
調査名:「訪日外国人への接客に関する実態調査」
対象エリア:全国
調査時期:2018年1月16日~1月19日
調査対象: 全国の接客・サービス業に携わる男女(従業員数10人以上の経営者・従業員)
サンプル数:500名

【参考】
レ・クレドール ジャパン
「レ・クレドール」は、1929 年 10月 26 日、フランスで発足されたホテルのコンシェルジュのネットワーク組織。現在は、45の国と地域、約 4,000 名の会員(2017.4現在)によって構成され、年一度の国際大会のほか、様々な会合を世界各地で開催し、会員同士のネットワーク構築とコンシェルジュのための勉強プログラムを行っている。
日本におけるレ・クレドールは1990年にアジアの統括国であるシンガポールのもと、レ・クレドール シンガポール日本支部として活動をスタート1997 年 11月 にその実績が認められ、レ・クレドール ジャパンとして、独立を承認される。 2018年1月現在、レ・クレドール ジャパンの組織は、2名の名誉会員、28名の会員、17社の賛助会員。 また、レ・クレドール ジャパンのメンバーは日本コンシェルジュ協会 (2005年4月設立) に属し、ホテルコンシェルジュや関連企業の会員とともに月一度の定例会を通じて活動、交流し、幅広いネットワークを構築している。

※PRTIMES転載
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